みちや内科胃腸科

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ピロリと生きる 〜その弐〜

日本人の半分が生まれてすぐから、ピロリ菌と人生の大半をともに生きている!!と前回の〜その壱〜でお話しました。しかしこれは年代別に大きな差があり60-70代では6〜7割以上がピロリ菌陽性ですが、10-20代だと1〜2割が陽性となります。平均すれば現状では人口の約半分程度が感染していると考えられています。

年代による感染の差
この生まれた年代による感染率の差は衛生環境によるものが大きいとされています。現状では先進国の感染率は低く、発展途上国の感染率は高いとざっくり言えます。日本は戦前から昭和20年代は発展途上国、その後先進国に徐々に移行したといえると思います。

その間に上下水道の普及率の上昇があり衛生環境が改善してきたと考えられるのです。最近"井戸水飲んでいたからうつった、テレビで観た"という患者様がいましたが、ピロリ菌は井戸水の中で長期に生存できませんからそれが完全に否定はできませんが、つまり井戸水が使われていた昔の時代は感染率が高いと言えるでしょう。

やはり、感染はヒト対ヒト、親から子へ、成人から幼児へという接触上の問題が一番といえます。赤ちゃんには親は濃厚に接触しますから、唾液、食器での感染は十分考えられます。小学生以降の感染は稀ですから、今後いずれはすべての年代で感染率は他の先進国同様の10数パーセント程度以下に落ち着くと思われます。

ピロリ菌の二つの問題
しかし、このまま放っておけない問題が二つあります。一つは世界でピロリ菌はDNAの違いからヨーロッパ株とアジア株にわけられこの境界はタイ、ベトナム付近にあり、これより以東がアジア株が多いつまり日本はアジア株とされています。このアジア株はヨーロッパ株に対し何倍も胃がん発症の危険が高いとみられています。二つは60代以上の比較的感染率の高い年代は、既に感染してから数十年以上を経て胃がん発症の危険率が高いことです。

今後は、、
この年代を中心に胃がん検診をしっかり行うと同時にピロリ菌の感染の有無を調べ、陽性であれば積極的に除菌することが大切です。これは感染者の胃がんのリスクを減らすことであり、幼児にピロリ菌を感染させる大人を減らすことにもつながります。ピロリ菌は正しく対処すれば怖い菌ではありません。まずは、自分が感染しているのかどうか知ることから始めましょう。尊敬するマーシャル先生に感謝!

朝日スローサリィ12月号 日々思フコトに掲載予定

 

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